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【2025/06/17 07:07 】 |
おかえし
「なんでこんなにもらわなきゃならないんだ?」
不機嫌に近い航太郎の声に、深津はそっと肩を
小さくした。
リビングのテーブルに広がるのは新鮮なフルーツだ。
もちろん自分で買ったわけではなく、贈られてきたものだ。
航太郎はそれを見たとたん、ほとんど自棄になって、
全部ジュースにして失くしてしまおうとしていた。
深津はそれを手伝いながら、うーんと少し考える。
先日、美容と健康に、と贈られたフルーツは買いすぎたから
という言わば余りものと判断したのだが、今回はなんだか
違うように思えた。
新鮮な青果をいただけるのはうれしいが、ありがとう、と
御礼ひとつで済ませるには少し金額が高すぎるように思う。
「もしかしたら、青汁のせいかなぁ」
「なに?」
呟いた深津に、航太郎は機嫌も悪く問いただした。
深津は少し怯みながらも、もしかしたら、と思うことを話した。
「先日、伊集院さんがカットに来られた時、いつも飲み物を出す
んですけど、だいたい海ちゃんが用意してくれるんです。
その日も普通にコーヒーカップに入れてたし、普通のコーヒー
だろうと思ってたんですけど・・・」
深津の顧客である医師でありモデルである男が帰った後で、
海がつまらなさそうに言ったのだ。
「普通でしたねー」
「なにが?」
「今日出したの、深津センセーの青汁だったんですよ」
「・・・・・ええ?!」
伊集院の態度はいつもと同じで、変わったところなどなかった。
海の言うとおり普通だった。
それでも、きっと初めて飲んだはずだ。
なにしろ、彼の美しさは管理されているものだから、そんなものを
わざわざ飲む必要がないからだ。
でも帰ったあとで、青汁を飲むよりやっぱりフルーツを飲みなさい、
という意味で贈ってくれたのかもしれない。
深津が説明すると、航太郎は不機嫌さを全く隠さない顔になっていた。
「なんだその一方的な押し売りは!」
そういうと、航太郎は買い置きの青汁の箱をつかんで財布と
ジャケットを手に家を出ようとした。
「こ、航さん? どこに行くんですか?」
「フルーツなんかより、これを飲めばいいんだ、先生も!」
フルーツのお返しに青汁を送るつもりらしく、航太郎は素早く
コンビニへと出て行った。
それを何も言えず見送ってしまった深津は、家の中が静かに
なったあとで、深く深く息を吐いた。

青汁にしろフルーツにしろ、もういらない・・・

正直飽きていた深津なのだが、それは誰にも言えない
言葉で飲み込むしかなかった。


*****

勢いです!
再び勢いで書いてみました!
未来さん、つないでくださってありがとうございます!
あまりに面白かったのでまた書いてしまいましたが(笑

この話は、未来亭の未来さんの新作を買わないと
わからないと思います。
でもまぁ、どこを切っても甘い話がウリの深津と航太郎です。

最近バタバタしてて落ち着かない――というか、
落ち着いて小説を書く気にならないしネットにも
あんまり入れないので、落ち気味です。
でもちびちび更新していきたいです。

しかし寒くなりました。
今日は寒くて着込んだのにまだ寒かった・・・
もう11月も後半ですもんね。
寒くて当たりまえですよね。
でもいつ電気毛布をだそうか思案中です。
こう、出すぞ! って日が決められないんですよねー
いつも。
しまう日は早いんですけど。
早くGDが来ないかなぁ。新しいやつ。
それを手にして、今年の残りも頑張りたいと思います。
てか、それが来ないと頑張れない・・・

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【2011/11/21 18:36 】 | ウツムキスマイル | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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