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これは警告だ。
頭の中で鳴り響いた音は重く、深く、はっきりと感じているのに、 周囲の誰もそれに気づいてないことが不思議だった。 何故、誰も警戒しない。 おかしいと思わない。 夏流は人生において、これほど不可思議に感じることはないだろうと思った。 それにしても、他の誰もが気付かなくても、唯一の幼馴染である洋平だけは、解かるだろうに。 そう思ったのに、洋平の顔をみて、また気付いてしまった。 洋平も、解かっている。 解かっていて、止められないからそんな顔をしているのだ。 夏流は勘が良かった。 しかし勘が良くて良かったなどと思ったことは一度もない。 むしろ鈍ければ、こんなにも世界の歪さに気付くことなく、楽な人生だっただろうと思う。 どうして自分にこんなものを与えたのか。 欲しいと願ったわけではない。 傲慢な思考だと思われても、それは夏流でないものには理解できない願いだった。 頭の中に警鐘が鳴り響く。 これは駄目だ、とはっきり告げる。 この男を目の前にしたとき、夏流は確かに感じた。 今の夏流が、欲しくてたまらないものを、あっさりと手にしてしまえる男だ。 夏流が手放したくないものを、奪っていく男だ。 子供のように駄々を捏ねて、それで済むのならいくらでも子供になる。 その男の傍にいることが、今までの人生を全て変えてしまうと解かっているのに、 止められないということが解かって、夏流は虚しく響くだけの警鐘の中で時間を止めてしまった。 それが、夏流が紀一という男にあったときの全てだった。 煩く響く警鐘だけがのこり、煩わしくなって顔を顰めた。 そこで目が覚めた。 まだ暗い部屋を見て、眠れないことに苛々とする。 「夏流が、紀一さんを嫌いなだけじゃん」 そうあっさり言った子供は、今は隣で布団に包り安眠中だ。 嫌いなだけだ。 嫌いなのだ。 それ以外に、何ものにもならない。 そう解かっているのに、この子供はあっさりと紀一の傍に近づく。 一度は落ち着いた警鐘が、また頭に響いた。 夏流がこれほど態度をはっきりさせているのに、いつまで経っても夏流を理解しない。 やはり、鈍いということが羨ましくなる。 夏流が身体を起こすと、隣にいた身体が少し唸って背を向けた。 まだ成長途中の筋肉がついただけの、細い背中が見えた。 それを見ても、眠れない苛々が落ち着くわけではない。 夏流は腕を掴んでもう一度仰向けにさせた身体を、じっくりと確かめた。 数えきれないほどの、自分の痕跡が残る身体だ。 これだけマーキングされていれば、自覚もしようというものなのに、この子供だけは自覚をしない。 肌をもう一度なぞり、顔を寄せた。 そして機嫌の悪さを逆手に取った、甘い声を囁く。 この顔と、この声に、この子供が弱いというのなら、夏流はどんな手を使ってでも、 腕の中に捕まえておくつもりだった。 今更、どんなに嫌だと言われても止めるつもりはない。 それがこの警鐘を気にしない、鈍い子供の報いだと夏流は笑った。 ***** なんとなくの勢いです。 寝てるとこたたき起こされた貴弘バージョンも書きたいです(笑 最近、花粉症が復活したよううだ。 まぁ出る日と出ない日があるんじゃけども。 くしゃみはおいといても、それよりも目がまた痛くなったほうが気になる。 右目の下まぶた。 瞬きするたびに痛いので、どうにかしたい・・・・ 先輩のいる薬局に相談したら、地元の総合病院(ジジババ専用)の、 眼科は良いらしい。 良い先生らしい。 信用できる言葉を薬剤師さんにいただいた。 「他から来よる先生じゃけん」 ・・・これ以上信用できる言葉があろうか!! 来週、まだ痛ければ行ってみようと思います。 PR |
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