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【2025/06/17 15:47 】 |
夢を喰う獣 3
「きおく・・・そうしつ――?」
それはいったいなんだ、と貴弘は理解出来ずそのままに訊き返したが、
洋平は始終無言の夏琉に肩を下ろし、
「いや、完全に失くしたわけじゃないみたいでね、ちょうどこの3年分くらいが
綺麗になくなってるらしい」
「え・・・えっと、つまり」
貴弘は動揺しながらも、無表情に不機嫌な夏琉と困惑顔の洋平を見比べる。
「つまり、こいつの頭の中は今中三だ」
「ちゅ、うがくせい?」
中学生の夏琉、というものが貴弘には想像出来ず、ただその症状は
何となく自分にも覚えがある、と少し不安になった。
「夏琉、どっかで頭でもぶつけたのか? 寝ぼけて転んだとか?」
まさか夏琉が階段で落ちた、などとは思わなかったが、
瞬間に射抜かれそうなほど強く睨まれ、一歩下がるほど怯えた。
不機嫌で怖い夏琉は何度も見たし、何度も夏琉を怒らせたこともある。
しかしこんなにもはっきりと、嫌悪だけを向けられたことはないと貴弘は
何か大事にしていたものを叩き壊されるように怖くなったのだ。
「夏琉! 何睨んでんだよ」
「・・・誰だこいつ」
このとき初めて喋った夏琉は、とても低い声だった。
貴弘との間に入った洋平に姿が隠れたけれど、貴弘はざあっと
全身の血が落ちてしまうんじゃないかと思うほど青ざめた。
3年分、中学生ということは、夏琉は貴弘を知らない。
夏流の世界に、貴弘はいない。
改めて思い知らされて、貴弘は以前自分がしたことに対する
罰なのだろうかと震える手を握りしめた。
夏流の中に自分がいない。
それだけで世界が揺れるほど不安になる。
貴弘が青ざめたのを見た洋平が、強く夏琉を睨みながら続ける。
「今朝久しぶりに夏琉から連絡があって、それがどこにいるとか、
今なにしてるとか、なんか要領得なくてさ。ちょうどこっちに
帰ってきたとこだったからそのままここに来たら、ここはどこだとか
どこに行ってたんだとか訳の分らないこと聞かれて、話しをまとめてみて、
ようやく記憶が3年分なくなってるって解ったとこ。中学の時住んでた
マンションはここじゃなかったし、俺は一緒に住んでたから
そこまでは解るんだけど」
その先は別れた。
高校へ進学してすぐに、洋平はある事件に襲われ、夏琉はそれに
巻き込まれ、結果それまで一緒だった二人の人生が別れた。
貴弘は詳しくは知らないけれど、普通の人生を歩むはずだった
洋平の未来が大きく変わったのだとなんとなく理解した。
ただ、それを納得しないのは、すべてを知らない夏琉だ。
「お前、どうしてこの家に勝手に入る?」
オートロックの暗証番号も教わり、合鍵も夏琉自身から貰ったものなのに、
記憶がないだけでこんなにも違うものになるのか、
と貴弘は真っ黒な場所に落ちた気がした。
 


つづく

*****

↓ 擬人化

「う、あっ、ちょ、まてっ待てってば、あー・・・ッ」
「う、ご・・・ごめん、」
「ご、ごめんじゃねぇだろ! いきなり、勝手に、後ろから・・・っ」
「ごめん」
「ごめんですんだらケーサツいらねぇよっこんなに強く突っ込んで
きやがって!」
「・・・ごめん」
「ばかっどーしてくれんだよっこんなになっておれ・・・っ
明日からどうすりゃいいのっ?!」
「・・・ごめん、ほんとに、ごめんな?」


余りに動揺して擬人化してみました(笑
貴弘と一緒にドキドキし中です。

昨日、私のかわいい赤色の子に後ろから黒いでっかいのが
突っ込んできやがったのです。
まー相手は、最初から警察を呼んでちゃんと謝ってくれて
自分の前方不注意でした、とはっきり言ってくれたので
信号で止まってた私に非はなく、向こうの保険で
なんとかなるようなんですが。
怪我はないですか、と言われて、そのときはなんともなかった
んですが、今朝起きたら首が痛い・・・
あれ。
これってもしかして、これがムチウチとかいうやつ・・・?
先輩に聞いたところ、やっぱり病院に言って診断書も
もらったほうがあとあとよさそうなので、明日は病院に
行こうと思います。
なんか今日(日曜)は担当の先生がいないらしく。
あーあ。
ボードの帰りで、すんごく楽しかったのにな・・・
基本的に雪山には私の車で行くので、また行こうね、って
言ってたとこだったのに・・・
この赤い子の修理、いったいどんだけかかるんだ。
費用は向こうが持つとかそんなんではなく。
やっぱり台車ってやーなんですよね。
とくに明日から雪です。
予報は一週間雪です。
4駆貸してもらわなきゃ。
車はもちろん、私がいつもお世話になってる車屋さんに
頼むんですが、事故のことを話したらパピーが、
「向こうの車屋に直してもらって、気に入らんとこがあったら
何度でも直してもらえ」
などと言い。
なんでそんな意地悪しなきゃなんないの?
私は私の意見をなんでも言いやすい知り合いにお願いしたいし、
事故の前の車に(すでに8年目の車です)戻してもらえれば
それでいいと思うのに。
パピーも私も、言ってることは同じかもしれんけど、
言い方がいやらしい。
事故の後で、このパピーの言葉にさらに疲れた。
なので今日は、一日ごろごろしてましょう。

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【2012/01/22 12:49 】 | 夢を喰う獣 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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