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【2025/08/14 12:04 】 |
職業病
「あー、この子名前なんだっけ」
仕事帰りに寄った辰彦が、つけっぱなしのTVに映った
アイドルを見て呟いた。
「えーとほら、なんかドラマもしてただろ?」
「そんなこと訊かれても、辰彦も覚えてないのに
僕が知ってるはずないじゃないか」
なんとなく、顔は解かる。
最近よくTVに出る、たくさん女の子のいるグループのひとりだ。
好きな俳優とかならともかく、ひとりで売り出されているとかなら
ともかく、こんなにたくさんの女の子の名前を覚えろって
いうほうがおかしい。
「そうだけどな」
「この子がなにかあるの?」
「いや、なにかってわけでも言いたいことがあるわけでもないけど、
思い出せないとなんかこの辺りがすっきりしない」
このあたり、と喉のあたりを指しながら言われても、僕になにが
出来るはずもない。
「ただいま」
ちょうどそのとき、仕事から帰ってきた航さんがリビングに入ってくる。
「おかえりなさい」
「先輩! この子の名前なんでしたっけ?」
僕の声にかぶさるように、辰彦がTVを指す。
そんなこと、航さんに訊いたって仕方がないのに。
そう思ったのに、航さんはまだ映っていた画面のアイドルを見るなり、
「××××(好きな名前をいれてください/笑)」
あっさりと答えた。
ぽかんとしたのは僕だけではなく、答えなんて期待してなかった
辰彦もだ。
航さんはそれがどうしたと言わんばかりにネクタイの結び目に
指をさし込み寛ごうとしている。
「先輩? これは?」
驚いたまま、辰彦は自分の鞄から雑誌――週刊誌だ――を
引っぱり出し、その中の見開きにいたアイドルグループを見せた。
件の女の子のいるグループ勢ぞろい――だと思う――の写真だ。
航さんは少し見てから、辰彦の指さす順番通りに淀むことなく
名前を言い当てた。
言わせておいて、辰彦は不思議そうな顔で航さんを見る。
「航太郎先輩・・・いい歳してファンだったとは思いませんでしたよ」
その声はからかう気満々だった。
でも航さんは呆れた顔で溜息を吐いて、
「一度見た顔は忘れないんだよ。職業病だな」
「いったいどれだけメガメモリなんすか?」
「そのうち許容量がいっぱいにならないかと最近不安になる。
消去する方法を教えてくれ」
軽口を言い合うのを見ながら、僕もほっとした。
でも――これだけは聞けなかった。

航さん、いつあのグループの名前覚えたんだろう?



******

勢いで書いちゃいました。
勢いってコワイネ!
ちなみに私は、アイドルの名前はさっぱりです!
覚えようとも思いませんが、TV見ても全然わかりません!
みんななんでそんなに解かるのかが不思議・・・

そもそも、ひとの顔覚えるのが苦手で苦手で・・・
1回や2回会ったくらいじゃ、覚えられないんですよねー
ほんとに。困ったな。
先日、車が変わったときに(代車中)知らないおじさんに、
「車かえたの?」とコンビニの駐車場で声を掛けられました。
「ぶつけられて修理中なんですよー」と笑い返したものの。

おっさん、誰だ?

全然知らないひとだと思う・・・んだけども。
だけども?
最近仕事でたくさんの人と会うので、どうやってひとの顔を
覚えられるのか、航太郎、教えてください!

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【2012/01/28 12:38 】 | ウツムキスマイル | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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