忍者ブログ
  • 2025.05
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 2025.07
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

【2025/06/17 14:50 】 |
夢を喰う獣 4

「今説明しただろ、この子は貴弘、お前と付き合ってるんだ」
洋平は呆れながらも強く夏琉を睨む。
そして微かな接触で倒れそうなほど足元がおぼつかなかった貴弘を、
しっかりと肩を抱き寄せてくれる。
どうして洋平が一緒に暮らしていないのか、今までどうしていたのか、
ひと通りは説明した、と洋平は言うが、夏流の顔はそれに納得しているとは思えない。
そもそも、自分の記憶がなくなった、という自覚はないようだった。
「・・・俺が? これと?」
これ、と言われたことに、貴弘は顔を俯ける。
それでも全身を見られているのを感じ、洋平の傍でさらに小さくなった。
「・・・どこが良かったんだ?」
そんなこと、貴弘自身が聞きたいことだった。
「なーつーる!」
貴弘の傍にあった温もりが離れ、そのまま夏琉へと移動し、
洋平は気安くその頭を叩いた。
思わずそれを見てしまった貴弘は目を見開いて驚いた。
夏流に手を上げる――たとえふざけてでも、そんなことをしている誰かを
見たことがなかったからだ。
しかし叩かれた夏琉は怒るわけでもなく、その手を取り表情を変えた。
その変化に貴弘は頭の中が真っ白になった。
夏流が、笑ったのだ。
美しく、誰もを凍らせるような笑みではなく、いつも貴弘を魅了する
熱を溶かしたような微笑みでもなく、そこにいるのはただの無邪気な
子供のような笑顔だった。
「叩くなよ、バカになる」
「もうバカになってんだよ、お前は」
じゃれ合う、というのが正しい二人の掛け合いに、貴弘は今まで
築いてきたものが砂のように崩れていくのを感じた。
「俺のどこがバカだって? いや、俺のことはいい、お前のことだよ、洋平。
なんで俺の傍にいないんだ?」
「だから、さっき説明しただろ?」
「あんなので解るか、もっとちゃんと説明しろ」
手を取り慣れた調子で言い合う二人に、貴弘は震える声を
動揺で殺しながら口を開いた。
「あ、の・・・」
肩に下げていたスポーツバッグを強く握り締め、凍ったような顔を
歪めるようにしながら口端を上げる。
笑ったように見えるだろうか、と思いながらも、貴弘はそれしか出来なかった。
「俺、帰ります」
「え、ちょっと待て貴弘、こいつにも一回説明するから――」
「知らないなら」
洋平が引き止めるのを、貴弘は強く遮った。
「・・・夏琉が、俺を知らないなら・・・仕方ないから」
仕方ない。
そうとしか言えなかった。
確かに、この場合はそれが正しいものだった。
仕方ないのだ。
夏流が、貴弘を知らないというのだから。
ここに居場所がないのは、貴弘のほうだった。



つづく

*****

まだまだ続きます。

頭が痛い・・・風邪じゃろうか?
このクソ寒いのに髪を切ったから?
ボブショートから、こんなになりました。

93e7f767.JPG










めちゃくちゃすっきりです!
あーさっぱりした!
やっぱりショートはいいです。

カットをお願いするのは私が信用している腕の良い
美容師さんで、カットは絶対この人です。
いつも楽しく話をするんですが、
「普段、結婚してない30代の女性のお客さんって
話題に結構気を使うんじゃけど、真珠ちゃんは
まったく、なんにも気にせず話せて楽しいわー」
と言われました。
いつも楽しそう。
めちゃくちゃ楽しそう。
私の仕事量がどれほどなのか、この人は知っているの
ですが、それでも私が楽しそうだと。
それもそのはず。
だって楽しいもん。
毎日、日々、いろんなことがあるし、嫌なことだって
たくさんあるけど、でもそれをずーっと気にして考えて、
人生つまんなくして何が面白いの。
それより、もっと楽しいことうれしいことがたくさんあるはず。
やりたいことやって面白いこと考えてたいよ。

やりたいこと我慢しない大人になれた、自分に万歳。
我慢しないので、今日はコンビニでこれを買いました。

1a5af7c8.JPG










うひ☆
大人買いっていいなぁ。
これ全部そろえるのに、5セットあったんですが、
大人ですもの。
一気に全部購入です。
完成したので、棚にセット。

1d3a4080.JPG








高さがたりず一番上になりましたが、このあたりは
これからももっといろいろ増えると思います。
だって我慢しない大人だもの!
PR
【2012/01/29 17:43 】 | 夢を喰う獣 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
<<夢を喰う獣 5 | ホーム | 職業病>>
有り難いご意見
貴重なご意見の投稿














虎カムバック
トラックバックURL

<<前ページ | ホーム | 次ページ>>