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【2025/06/17 08:02 】 |
王さまをやめる日 13

王さまの双子の弟は、命を取らないまでも
王宮にそのまま居続けると本人の知らないところで
勝手に何かの駒にされかねない雰囲気だったので、
王さまのお父上はひっそりとその存在を消すことにされたそうだ。

王さまの双子の弟は、自分の出自を知りながら
市井で独自に力を付けるべく動いていたらしい。

王さまはそれを知っていたし、
それは王さま独自の情報を持っていたということになる。

繋ぎ役は、もちろん王さまの乳兄弟で幼馴染でもある、兄だ。

王さまの双子の弟が生きていたことは納得できた。

しかし、だからといって今のこの状況が納得できるかといえば、否だ。

私は年上の三人をまっすぐに見つめた。

全身から怒りのオーラが出ていたのは、仕方のないことだろう。

「それで、その弟さまが、どうして兄と一緒に
テロリストをされていらっしゃるんです?!」

納得できる説明をもらうまでは決して誤魔化されるものか、と
意思を強くした私に、王さまはまったくいつもと同じに
悪戯を教えるように笑われたのだ。

「インパクトがあるだろう?」

それで、澄ますお積りだろうか。

本気で、と私がいっそう強く睨んでも
、王さまはいつものようにまったく気にされない。

むしろ兄と王さまの双子の弟のほうが心配そうな顔をしただけだ。

「それより、この子の気持ちを確かめたら、
私のいう通りだったら、貰っていいって言っただろう?」

「それは・・・」

「いや、勢いで言っただけかもしれない。もう一度確認したほうが」

年上の三人は、私のことを言っているようだが
まるで私のことを無視して話を進めているようだ。

いったい何が、どうしてこの状況なのかまず最初に説明を
求めるのは私のわがままなのだろうか?


つづく

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【2011/01/17 16:07 】 | 王さまをやめる日 | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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