× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 |
![]() |
「波王の秋」 北方謙三 著 武文・・・・・・・ッ!! 口を覆って涙が零れそうじゃーーー。 そんな始まりではないのですが、まず、胸を突かれるのが、 柏武文と言う雄雄しくも死んだ武士でした・・・ 時代は南北朝。主人公は小四郎。上松浦党の後継者として育てられたけれど、 時を待って「波王」となり独立した水軍を作り上げ日本を守るため、 元と戦う――んですが!! 海です。 苦手な海です〜〜〜 戦いのシーンは海戦が主。 苦手なはずなのに、文字を追うだけで頭の中に映像が広がる・・・! ちなみにこれ、「秋」は「とき」と読みます。 北方小説では当然のように出てくる単語です。覚えましょう(笑 北方さんのハードボイルドは、基本的に一人称だ。 以前何かで読んだけれど、「バードボイルドは一人称でなければ 一人前じゃない」なのだとか。 それは深く頷けるほど、巧い。 主人公の思いや行動ひとつで、周囲の様子が 全て分かるというのは半端じゃないと思う。 けれども、この歴史小説たちは・・・各章、各節ごとに視点が変わる。 だから物語の進みも速く、そしていろんな男たちが格好良いってことを、 また周囲からの目で見れて、やっぱり格好良い!!! と断言できる素晴らしい手法(笑/そんな意味はないと思うけど) 小四郎は、海と共に生きてきたけれど、 時代の波に乗って「波王」となり、「波王」として戦った。 この物語のラストで、戦いを終えた小四郎は「波王」を辞めて一人の男に戻る。 それを誰もが惜しいと思いつつも、今までの小四郎の人生は 周囲の人間のためで、それをやはり知っているから、誰も止めることは出来ない。 唯一、一緒にその旅に出ることが叶った波多裕が私はとても羨ましい!! PR |
![]() |
![]() |
|
![]() |
トラックバックURL
|
![]() |