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【2025/06/16 17:14 】 |
波王の秋

「波王の秋」  北方謙三 著


武文・・・・・・・ッ!!
口を覆って涙が零れそうじゃーーー。
そんな始まりではないのですが、まず、胸を突かれるのが、
柏武文と言う雄雄しくも死んだ武士でした・・・

時代は南北朝。主人公は小四郎。上松浦党の後継者として育てられたけれど、
時を待って「波王」となり独立した水軍を作り上げ日本を守るため、
元と戦う――んですが!!
海です。
苦手な海です〜〜〜
戦いのシーンは海戦が主。
苦手なはずなのに、文字を追うだけで頭の中に映像が広がる・・・!

ちなみにこれ、「秋」は「とき」と読みます。
北方小説では当然のように出てくる単語です。覚えましょう(笑
北方さんのハードボイルドは、基本的に一人称だ。
以前何かで読んだけれど、「バードボイルドは一人称でなければ
一人前じゃない」なのだとか。
それは深く頷けるほど、巧い。
主人公の思いや行動ひとつで、周囲の様子が
全て分かるというのは半端じゃないと思う。
けれども、この歴史小説たちは・・・各章、各節ごとに視点が変わる。
だから物語の進みも速く、そしていろんな男たちが格好良いってことを、
また周囲からの目で見れて、やっぱり格好良い!!! 
と断言できる素晴らしい手法(笑/そんな意味はないと思うけど)

小四郎は、海と共に生きてきたけれど、
時代の波に乗って「波王」となり、「波王」として戦った。
この物語のラストで、戦いを終えた小四郎は「波王」を辞めて一人の男に戻る。
それを誰もが惜しいと思いつつも、今までの小四郎の人生は
周囲の人間のためで、それをやはり知っているから、誰も止めることは出来ない。
唯一、一緒にその旅に出ることが叶った波多裕が私はとても羨ましい!!
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【2010/07/08 12:19 】 | 読本レビュー | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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