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「陽炎の旗」 北方謙三 著 続編です。「武王の門」の。 あのラスト、未来があるようで、それは確かに光なのかどうなのか―― 確かめるべくした一冊。 主人公は、足利直冬(尊氏の息子)の息子である頼冬。 しかしその出自は秘められ、来海の養子として育てられていた頼冬が、 元服するときに自分の血を知った、と言うところから人生が歪み始める―― その血ゆえ、刺客に追われるようになった人生で、来海から出奔し放浪の道を選びつつ、 しかしどこでも刺客の手は追い続けてくる。その途中で出会ったのが、竜王丸という若者だ。 竜王丸は月王丸の息子で、月王はそう、前作「武王の門」の懐良の一子。 つまり、尊ぶべき血筋の若者で、けれど頼冬は己の血とただ流れる人生に どこかひねた目で見て流れに任せるところがあったので、 それをまずどうしようとは思わない。 そこに絡むのが、周囲の大人や権力を欲するものたち、 勝手に夢を見たいと語るものたちで。 頼冬は変わり行く情勢の中で、ただ流れるままに一番第三者であったように見える。 しかしその宿命を背負わされた血を呪わずにはいられず、 周囲に乗せられて御輿に担ぎ上げられるがやはり、 その手で血を断ち切る――最後に惚れる人物だ。 とてもあの直冬の息子とは思えぬ!! 育ててくれた養父に感謝☆したいところ。 前作、「武王の門」でまだ子供から成長していた月王が、 これには何か力を持つ大きな存在として現れる。 前を知っている分、「なんだよオトナぶっちゃって☆」と思わないでもない(笑) その息子である竜王は、さらに幼く見えて、これはもう、祖父である懐良親王が 大きすぎた、と思うしかないような気がする。 九州を統一したその力、懐良と武光の二人は深くまだ心に残るものがあるようだ。 でも秋野は、ここで語るのもなんだが、前作ラストで幼きころから 懐良の影としていつも傍にいた頼治という男が今も気になる・・・ 怪我を負い、病を得ても最後まで生きていてくれたことに秋野はほっとしているの だけれど、療養するように懐良に言われ袂を別れ・・・どうしていたのかな、とか。 この本編でのラストは、まだ若々しい竜王が、 一度きりの夢を実行した月王が高麗に落ち着いたのを機に、 荒っぽい未来を開こうとして、それに頼冬が乗る、という形で終えている。 それがどうなるのかは、また不安と淡い期待を残す北方さんに 秋野はまだまだ目が離せなくなるのでした。 追伸。 昨日久しぶりに方向音痴のなんたるか、を再確認いたしました・・・ 高速の分かれ道でナビがコワレててどっか解かんないところを 示していたせいで右か左か・・・・で、左を選んだら!! 間違えた。 うーむ。有料道路で道を間違えるとすごい悲しいね! PR |
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