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「みーくん、宿題終わったの?」 暑い夏、涼しい部屋の中でだらけていると、部屋の主が言った。 ここは俺の部屋ではなく、隣のにーさんの家だ。 自分ちより綺麗で快適で、居心地がすこぶるいい。 さらにいつでも快く迎えてくれるから、俺は自分の部屋より 入り浸ってる気がする。 にーさんと肩を触れさせるようにもたれ合っていると、 ふいににーさんが言ったのだ。 「・・・宿題って・・・」 俺はすごく変な顔をしながらにーさんを見るけど、にーさんは 自分が何を言ったのか分かってないみたいでいつもと同じように 微笑んで俺の答えを待っていた。 「あのさぁ、俺もう子供じゃないよ?」 「? うん、分かってるけど?」 「宿題って・・・小学生じゃないのに」 「え? 宿題って言わない?」 「言わないよ! ナニソレ。それに課題ならほとんど 終わってるよ、もう」 「へー。課題って言うんだ。そういえば・・・そう言うかもね?」 「言うかもねって・・・」 いつもながらマイペースなにーさんは俺を呆れさせる。 本当にこの人、俺をいつまで小学生だって思ってるんだろ。 にーさんとの年の差はちょうど10歳で、これは結構大きい。 子供のころより、なんか今のほうが大きいような気がしてきた。 「みーくん、小学生のころ本当に可愛かったよねぇ」 それにしみじみ言うもんだから、俺が面白くなくなっても仕方ない。 「・・・俺、小学生のままのが良かったの」 まるで拗ねたみたいな声になってしまった。 小学生みたいというより、これじゃまるきり小学生だ。 にーさんは拗ねた俺に嬉しそうに笑った。 「何言ってるの、早く大きくなるの待ってたんだよ? 子供に戻られたら 僕が困るよ」 さらりと言われて、俺は少し顔が熱くなった。 「・・・そ、それって、その」 「・・・ん?」 にーさんは身体を起こして、俺を側にあったベッドに押し付けた。 俺は背中にベッドで、前からにーさんに来られて、逃げ場がない。 にーさんは笑いながら、ゆっくりと顔を寄せてくる。 唇が触れる、と思って目を強く閉じたのに、予想とは違って にーさんの息が耳からうなじにかかった。 「ん・・・っ」 「僕、幼児趣味はないから。本当に、待ってたんだよ?」 「う・・・ん」 「ねぇ、本当に解ってる?」 何度も確かめられるように微笑まれるけど、俺には頷く以外どうしようも 出来ない。 にーさんの手が、俺に触れる。 そこから、外より熱くなってる気がする。 「みーくん、解ってる?」 解ってる。 解ってるから、そんな顔して聞かないで。 「解ったら・・・僕を見て、口を開けて」 子供のころから一緒だ。 にーさんの優しいお願いに、俺は逆らえたことはない。 ******* いきなりSSを書いてみました。 というのも、旭陽くんのところから飛んだイラストレーターさんの イラストに、いたく感銘を受け(笑 思わず書いた。 あの絵でこんな妄想をした私を許してほしい。 勝手に書いたことも許してほしい(願 旭陽さんのHPにブクマしてある旭陽くんがいたくお好みな 絵描きさんの一番新しい作品だと思われる。 タイトルはそのまま「お隣さん」 柔らかそうな大人の人が攻めでしかも鬼畜ってると もうどうしようもなくときめく。 心臓が壊れそうなほどときめく。 そんなときめきをありがとう。 今週より姉が子供を連れて帰ってきた。 うるさい。 もうすんごくうるさい。 想像以上にうるさい。 どうして子どもは増えるとうるさいのか。 おちついて話もできやしないよ。 姉がいることで父のテンションもあがりまくっててさらにうざい。 それでも基本萌えを忘れぬ女子として。 日々戦っていきたいです。 PR |
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外が明るくなるころ、大きくあくびをして起床。
大きく伸びをすると、ご主人さまが眠たそうに目を こすりながら背中を撫でてくれる。 ぼくはご主人さまの手が好きだ。 「ぉはよぅ、じろうさん」 半分目を閉じたまま、ご主人さまはぼくと朝の散歩に出かける。 ぼくの名前はようじろう。 でもご主人さまはじろうさんとしか呼ばない。 ようじろうって呼ぶのは必ずひとりのときで、しかも周りを 確認して恥ずかしそうに嬉しそうに呼ぶんだ。 理由は知らないけど、ご主人さまが嬉しいのなら ぼくはなんでもいいけどね。 「からだいたい・・・いぬかいさんのばか」 住んでいるおうちを出て、ぼくは颯爽と歩くんだけど、 ご主人さまはちょっとお疲れだ。 歩き方がちょっと面倒くさそうになってる。 昨日の夜はぼくはご主人さまのベッドには入れなくて、 リビングで過ごした。 たまにこういうことはある。 うーん。 たまにじゃなく、結構ある。 どこで寝ても、ご主人さまは朝起きるとすぐにぼくに 挨拶してくれるから、べつにいいんだけど。 リビングで寝ろっていうのは、ご主人さまじゃなく ご主人さまと一緒に住んでるひとだ。 ご主人さまはこのひとによく怒ってるけど、それ以上に よく笑って嬉しそうにしてる。 ぼくのご主人さまはこのひとに嫌われるのが怖いみたいだ。 犬って結構そういうの分かる。 ぼくはご主人さまの犬だけど、ご主人さまと一緒にこのおうちに 住んでるから、ご主人さまじゃないけどこのひとには 逆らわない。 逆らったりいたずらしたりして怒らせると、なんだかご主人さまが 困るような気がしてるんだ。 ぼくはご主人さまの笑うのが好きだから、このひとには 従うことにしてる。 ぼくと遊んでるご主人さまを、横からとってっちゃうのは、 ちょっと面白くないんだけど。 ぼくが拗ねても、ご主人さまは困った顔をしてごめんねって 言うから、ぼくは仕方なく諦める。 ぼくももう子供じゃないしね。 「じろうさんおおきくなったねーちからつよいよ。こうえんいって はしろうか」 ご主人さまに初めて会ったとき、ぼくはまだご主人さまの 腕の中に納まるくらい小さかった。 ケースの中から、初めてご主事さまを見た時、このひとだって ぼくは思ったんだ。 ぼくを幸せにしてくれる、大好きなご主人さまはこのひとだ。 ぼくの予想通り、ご主人さまはぼくを大事にしてくれて、 おかげでぼくは毎日幸せだ。 公園は広くて、ぼくはご主人さまが見てる中ずっと走りまわる。 走るのってすごく楽しい。 主人さまとボール遊びしたり、追いかけっこするのも好きだ。 でも今日はご主人さまはお疲れだから、ぼくはひとりで走る。 ぼくは子供じゃないけど、ご主人さまが好きなのは変わらなくて。 ご主人さまと一緒にいるあの人が独り占めするのを諦めてるけど 面白くないわけじゃなくて。 だからときどき、わざとあのひとの前でご主人さまに抱きついたりする。 顔をなめると、ご主人さまは楽しそうに笑う。 ご主人さまが笑うとぼくも嬉しいからもっとなめる。 そうしたら、あのひとはすごく怒った顔をする。 ぼくを睨んで、ご主人さまとぼくを引き離そうとする。 でもそういうとき、ご主人さまはあのひとのほうを怒って、 ぼくをぎゅーっとしてくれる。 「じろうさんにやかないで!」 ってご主人さまはいつも怒る。 そうだ。 ぼくに妬くな。 だってご主人さまとのきずなはぼくのほうがずっと強いんだ。 あのひとはだって、ご主人さまをよく泣かせてるもの。 ぼくはご主人さまを泣かせたりしない。 一回だって泣かせたりしない。 ぼくは大きくなった。 ご主人さまを守れるくらい大きくなった。 だからご主人さま。 あのひとが嫌いになったら、いつでも言って。 ぼくはご主人さまを守るために、あのひとと戦うから。 ****** なんか、ハートフルな映画があるじゃないですか。 こんな感じのタイトルの(笑 漢字違うけど。 思わず書いてみた・・・ ああ眠い。 て気付けば日記もいつぶりだ? 本当放置してて申し訳ないです。 生きてます。がんばってます。 しかし毎日駒のように鼠のようにでいったい私は なにしてんだろう、と思うくらい忙しいのです。 くるくるしてます。 朝起きると、今日は何をするんだっけ・・・と 考えるくらいすることがあってため息が出ます。 全部同時進行したいのに、悲しいけど私はひとりで 時間はみんなに平等で・・・いや、私の廻りだけ 早送られてない? 短縮されてない? なんか本当に時間が足りないのです。 誰か時間をくれ! もうキャッシュで払うから! っつーくらい時間がほしい。 休みなんかもうなくなって、今日は本当は休みで 他のひとは休んでるけど私は社長がギリギリまで 書類を作ってくれなくてひとり働き・・・期限は今日の夕方なのに! 私に後を託し、社長は消防の旅行へ行ってしまわれた・・・ 飲む打つ買う! な楽しい消防の旅行だ。 いいなー 私は一人旅がしたい。 そんな時間もないのだけど。 つか、そんな時間があるのなら仕事してますけど。 だって終わらないんだもん。 とりあえず、8月に入るまではこの調子で・・・ いや、8月に入ったら余裕が出る、とかじゃないんだよなー そのころにはまたそのころの、忙しさに追われてるじゃろう。 そんな日々を送る私の近況でした。 あーしかし。 小説書きてーーー |
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「荷物をこっちに転送するのか?」 電話を切ると、完全な休日だからか珍しくジーンズに シャツという恰好の繕が雑誌に目を落としながら 訊いてきた。 春則は携帯を机の上に置きながら頷く。 「冷蔵って言ってたし、一人より二人で食べたほうが 速いだろ」 自分あてに届いた荷物だが、今日は部屋に帰らないので 繕の部屋に回してもらうことにしたのだ。 「食べもの?」 「バームクーヘンだって」 「・・・輪っかの」 雑誌を見ながら、思い出すように呟く繕が面白く 遠慮なく笑う。 「そう、輪っかの」 言い方も子供のようで、この隙のない男がふいに見せる こういうところが飽きないと思う。 「なんだって菓子を貰うんだ」 「あー、この間、一緒に仕事した相手から」 「・・・へえ」 春則に解かる程度に声のトーンが下がった繕に、 春則はソファの隣に座り、 「言っとくけど、手ぇ出すような子じゃないの。確か、 中学の・・・後輩だったんだよ」 「知りあいだったのか」 「いや、知り合いってわけでもないかな」 「よく覚えてるな」 「覚えてねぇよ。ただ、いろんなとこから思い出して いくんだよ。誰もあんたみたいに営業で会った相手を 瞬間に覚える、みたいなメガバイト並の記憶力なんて 持ってないんだぜ」 「そんなにあるか」 雑誌に目を落としたまま否定した繕を、疑わしいと 春則は睨みつけておいた。 とにかく、久しぶりに何もすることのない休日だった。 途方もない繕の記憶力も、今日は発揮されることはない。 春則はのんびりと時間を潰しながら、この男にあの 甘いバームクーヘンを食べきらせるにはどうしようか、と 新しい悪戯を考えるように顔を綻ばせた。 「・・・何を考えている」 何かを察知したのか、隣から不穏なものを醸し出す 男に、春則は自慢の笑顔を見せておいた。 「別に?」 繕が諦めたように息を吐いたところで、宅配便が 部屋のインターホンを押す音が響いた。 春則は足取り軽く、それを迎えに行った。 ****** 旭陽くんは・・・どんだけ好きなの。春則さんが。 本当に(笑 私も忘れてた春則さんの誕生日を言ってきたのは 旭陽くんくらいよ。 ありがたいことなので、お礼SSでした。 包装紙をビリビリに破きながら、それをちゃんとゴミ箱に 落すとこなんかも入れたかったんじゃけど・・・ 昼休みは短いのでこのへんで! とりあえず仕事をがっつり頑張って、日曜日は たくさん遊ぶぜ! 欲しいものがあるの。 付き合ってな旭陽くん! |
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「あんた、本当に金しかださなかったくせに」 「俺が選んだものを尽く却下したのは誰だ」 「あのなあ、フルーツとか、生華とか、 しかも華とか、手渡しに意味があるんだぜ。 春則が呆れた口調になるのに、繕はまったく 貰ったチョコレートのお返しに、と用意したのは春則が選んだ 「会社の義理チョコに返すんじゃないんだ。 「そうか? ならどこかのブランド物のほうが良かったんじゃないのか」 「普段に! 使ってもらえるものにしたかったんだって」 ふうん、と適当な相槌を打つ相手に、春則はもういいと 店を後にして、申し合わせたわけではないが しかしお互いに慣れたもので視線を堂々と受け止めて歩調を緩めない。 「似合うといいな」 ぽつりと繕が零した声に、春則はフォローのつもりかと苦笑した。 「趣味のいい人だから、どんなものでも使ってくれるよ」 「へぇ、ずいぶんかってるな」 「まぁね」 「そんなに仲が良かったか」 「――妬くなよ」 口端だけで笑うような春則の声に、繕は短くなった煙草を 「妬いて欲しかったのか?」 「あんたの嫉妬なんていらねぇよ。この間の据え膳だって食ったくせに」 「妬くな」 お返しとばかりに同じ言葉を返す繕に、春則はふんと呆れただけだ。 |
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