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加村 輝司のベッドは広かった。
大人の男が二人並んでも充分広いと思うほど広い。 嶋 浩次はそのベッドの上で頭を抱えていた。 下半身には布団がかかっているが全裸だった。 「なんで・・・何でこんなことに?」 寝起きで低い声は困惑していた。 隣で安眠を貪っていた加村は朝の光に眉をひそめた。 「お前・・・早起きだな。まだ早いだろ・・・」 「早いとかそーゆう問題じゃねぇよ。目が覚めたんだよ したら二度寝出来る状況じゃねぇだろコレ」 布団に潜り込んで眩しさを遮ろうとする加村の上を バシバシと叩いた嶋は動揺もしていた。 煩そうに顔を出した加村は転がったまま隣を見上げる。 「覚えてねぇの?」 「覚えてなかったら即逃げてる」 「わー嶋くんヒドイ男だね。女の子には優しいハズじゃなかったの」 からかいながらようやく加村も身体を起こした。 床にあった煙草を吸うつもりらしく、灰皿と一緒にベッドにのせる。 「女の子だったら逃げるわけないだろ」 嶋もその煙草を奪うように咥え、煙を何度か二人して吐いた。 半分ほどの長さになって、加村が口を開く。 「忘れる?」 「忘れられんなら困ってない」 即答した嶋に笑った。 苦々しい顔に、からかって囁く。 「昨日すごかったもんな? いつもあんなに激しかったら 女の子コワレちゃうんじゃないの?」 「お前腰、大丈夫なの」 「痛ぇよバカ」 「俺も痛い。あんなに振ったの初めて」 加村は弾けるように笑った。 その隣で嶋は、顰めた顔のまま呪文のように言葉を吐き出す。 「ヤバイよお前、カタイのに何であんな気持ちいいの。 病みつきになったらどーすんの。あー俺男とやっちゃったのかよ コレで俺もホモになんの?!」 腹筋を折り曲げベッドに倒れるように笑っていた加村は、 震える指にはさまれ落ちそうになった煙草の灰をどうにか灰皿に 押し付けて、笑ったまま聞いた。 「ホモになりたいのお前」 笑い過ぎて浮かんだ涙を拭きとり、置き上がった加村に嶋はうんざりとした。 「なりたいと思ったことはない」 「だろうな」 「どうするんだ」 嶋の目には真剣なものがあった。 それを受け止めた加村は笑った。 「どうしたいんだ」 「訊いてるのは俺だ」 あっさり返してくる加村に、嶋は不機嫌なまま睨む。 「なりたいんならなればいい」 加村は布団から抜け出し、ベッドから降りた。 「加村」 強く名前を呼ばれても、加村は何も身に付けていない身体を 振り返らせ薄く笑って肩を竦めた。 日本人にしか見えないのに、外人みたいだ。 嶋はその仕草に枕を投げつけた。 笑いながらシャワールームに入る加村の声を聞きながら、 どこかすっきりしてしまった嶋はもう一本煙草を拝借することにした。 ***** 思い付いたSSです。 てか、先日チェーンソーの講習中に思いついて ノートに書きなぐったSS(笑 浩次と輝司はおんなじ読み方です。 なんか背景とか結構おもろく決まってて、纏まれば 続きを書いてやりたい。 てかその前に。 今週は勉強だ。 うむ。 これからもうちょっと仕事するけど、 勉強しよう。 週末の女子会「アイビー会」楽しみだからね!! PR |
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バーはビルの1階で、入り口はドアにかかる看板一つが
ライトに照らされているだけだった。 僕一人なら店だと気付くこともなかっただろう。 濃い木目の看板に、「ネム」とだけ書いてある。 ドアを開けると、カラリとドアベルが鳴った。 最近聞かない音に、僕は小さく笑った。 「いらっしゃいませ、春則さん。お待ちかねですよ」 「悪い、途中でちょっとな」 店内は広くない。 入り口からすべて見渡せる。 カウンタの奥にバーテンが一人と、ソファ席が2つ。 客も多くないし、むしろ多かったら大変だろう。 ここまで春則に手を引かれていた僕は、バーテンが声をかけた春則が 空いた手を上げて誰かに謝ったとき、足が止まるほど驚いた。 「――村瀬、さん・・・」 小さくこぼれた声は春則にも届いたらしく、僕を振り返りそして カウンタに座っていた村瀬を見返し、「知り合い?」と聞いた。 「まぁな」 村瀬は少し驚いただけで、すぐに表情を戻し口端を上げるようにして笑った。 とても人が悪く見えるのに、とても格好良く見えてしまうのは村瀬だからだと思う。 「それで、ナンパをしていて遅くなったのか」 「まぁね。あ、マスター俺モスコ。ヨシユキは?」 春則に手を引かれるままカウンタに座った僕は、 まだ動揺しながら「ジントニック」と言えた。 「大丈夫か?」 春則の向こうから、村瀬が僕を見ていた。 「顔が赤い。飲んでいいのか」 「あ・・・えっと」 それは、春則が僕の手をずっと握っているからだ。 告げると、春則は悪びれることもなく笑う。 「だって手がキモチイイんだよ」 「節操ないな」 「ロクデナシに言われたくないね」 村瀬の一言にも春則はあっさりと返す。 言葉だけはとても辛辣なのに、その口調も声も、あっさりとしていて、 羨ましく思える何かを僕は感じた。 「あの・・・お二人は、付き合ってるんですか?」 口にして、自分が一番驚いていた。 春則は少し首を傾けただけで、村瀬は聞こえていたはずなのに反応がない。 「そう見える?」 春則に笑われて、僕は焦った。 「いえ、その、なんとなく、勝手に・・・すみません」 「お前がが謝ることじゃないだろ」 何の反応もなかった村瀬の言葉は、ついさっきも聞いた気がした。 「ヨシユキはこーゆうとこ初めてなんだよ。でもレーズンに 行こうとしてたからさーこっちに連れて来ちゃったよ」 「ああ」 村瀬も知っている店なのか、ただ頷いた。 「これからは、一人でもここに来るといいよ。みんなイイヤツだし、マスターが美人だ」 改めてカウンタの中を見ると、バーテンはマスターらしく確かに綺麗な人だった。 優しそうに微笑まれて、僕は本当にここに通うだろうと思った。 何のきっかけがあったのか、村瀬が先にスツールから立ち上がった。 それに少し置いて、春則も立ち上がる。 「悪い、これから用があるんだ。先に帰るけど」 「あ・・・はい」 すごく寂しい気持ちになるのは、一人カウンタに残されたからじゃない。 春則は笑顔で僕の肩を軽く叩いたが、村瀬は顔を寄せ、 目を離せなくなるような顔で笑った。 「内緒だぞ、与之幸」 名前を呼ばれたのも、2回目だった。 固まった僕が息を吹き返したのは、二人がドアを出て行った後だ。 結局彼らは付き合っているのかいないのか。 わからないままだ。 でももう、聞くことはできないだろう。 僕は2回振られた気持ちになっていた。 だけど、胸の中は喜びと期待に震えていて、爽快感がいっぱいだった。 これを失恋というのなら、恋をしたというのなら、 僕は誰かを好きになってみたいと思った。 僕がネムの常連となったのは、それから一ヶ月もかからなかった。 ***** ちらちら出てくるくらいの二人が好きです。 これからもちらちら出てきます(笑 よろしくお願いします。 そして与之幸くん。 知り合いの名前だが珍しい漢字だったので使ってみました(笑 きっと幸せになるからいいよね。 与之幸は、そうだなー年下の、大学生とかとくっつくといい。 ちょっとスレた感じの子で。 不器用にでも可愛く恋愛するといい。 最初にするときに、攻受を楽しく決めてほしい。 「だって初めてだから、そんなの出来ない」 とか与之幸が拒む。けど相手の子も逆らう。 「俺だってしたことねぇよ。でもあんた男に挿れたことあんの」 とか突っかかればいい。 「ないけど・・・」 「俺はあるよ。俺のが経験者じゃん」 てゆって押しきればいい。 慣れてない二人の感じがたまらん。 あー楽しい。 てゆうことに花を咲かせてる場合ではなく。 私も勉強しよ。 今日の仕事はここで終わりです。 あでゅー。 |
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普通の仕事をして、誰から喜ばれることもない日常業務だと思っていた。
だけど僕は、村瀬から褒められたことでひとつ勇気を貰った。 今まで、28年生きてきて、一度も持てなかった勇気だ。 何故か今なら大丈夫な気がした。 僕はゲイだ。 しかし会社も友人も、誰も知らない。 当然だ。 ずっとずっと、普通の男に見えるよう細心の注意を払ってきた。 学生の頃、女の子と付き合っていても同性のほうが気になった。 そこでようやく、僕は自分の性癖に気付いたのだ。 それ以来誰かと付き合ったことはない。 なにしろ、自分と同じ性癖の人と会ったことがない。 友達は友達で、僕の中で恋に移行することがなかったから 相手が本当にいなかったのだ。 僕の相談相手はネットの中だけだった。 ゲイサイトのひとつに僕は登録して、そこの中の彼らからいろんな情報を貰う。 彼らはとてもいい人ばかりで、いろんなことを教えてくれるけど、 実際に僕を動かす力にはならない。 そんな僕が今、決心して立っているのは僕のような性癖の人間が集うという場所だ。 それだけで、緊張する。 確かに男が多くて、誰もかれもそう見えるけど、だから僕にどうにかできるはずもない。 僕はポケットの中からメモを取り出し、場所を確認した。 ネット仲間に教えてもらった、行きつけの店だ。 「レーズン」という店に行ってどうするかはまだわからないけど、 行ってみようと思うことが出来た。 僕はそれだけでここにいる。 夜も深く、周りはネオンと人混みだけだ。 どっちだっけ、と周りを見渡したところで、背中にどん、と衝撃を受けて 弾みで手の中からメモが落ちる。 「ごめん!」 僕が振り向くより拾うより早く、誰かが僕の前に屈みこんでメモを取った。 「悪い、ちょっとケータイ見てて」 余所見していた、と謝りながら笑う男の人に、僕はすごく驚いた。 何しろ、村瀬の格好よさにも驚いたが、目の前の彼もとても素敵な人だったからだ。 「ごめん・・・大丈夫か? どっか痛めた?」 驚いて反応のなかった僕を覗き込むようにされて、僕は慌てて一歩下がる。 「いえ! あの、大丈夫です、すみません」 「君が謝ることはないだろ?」 そう言って笑う彼はとても魅力的だ。 彼には老若男女関係なく落ちるに違いない。 「いいえ、あの、ぼうっとしていたので」 「こんなとこでぼうっとしてるとその辺に引っ張り込まれるぞ。この店に行きたいの?」 彼は物騒なことをサラリと言って、メモと僕を見比べた。 頷くと、彼は少し考えた。 「こうゆうとこ、初めて?」 「え?」 どうしてわかるんだろうか。 キョドってるのがわかったのだろうか。 「誰かと寝たい?」 「・・・ええ?」 はっきり言われたことに、さらに驚くと、彼は頷き僕の手を取った。 「違うなら、この店は止めたほうがいい。客筋は悪くないけど、 その日の相手を探すヤツが多い」 「・・・はぁ」 そういう店が本当にあることにも驚きだ。 しかし、取られた手のほうがもっと気になる。 だけど僕には振り払うということは思い浮かばない。 「いい店があるよ。これから俺も行くんだけど」 「あの」 「普通のゲイバーだったんだけど、いつの間にか常連専用ってか、 一見お断りになったんだよなー。だから安心して、あ、名前なに?」 「お・・・岡、与之幸です」 僕は答えるだけだった。 彼に腕を取られているとはいえ、付いて行かないという選択肢は 僕の中のどこにもなかった。 「俺は春則。よろしく、ヨシユキ」 彼の名前がわかって、僕はすごく嬉しくなった。 ***** もういっこ続きます。 まぁここで終わってもやーよね。 ガンバレヨシユキ。 君の未来は・・・とりあえず、タイトル通りだ(笑 このはっきりしない天気がやーです。 もう湿気がや。 話し始めて終わらないおっさんもや。 私は次の現場に行きたいのよ! と何度も帰りを促すのにどうして話を辞めないの。 戻すの。 ねぇループしてるよ。 おっさん気付いてよ! はーこれも仕事・・・でも日照時間も稼働時間も 決まってるんだから頼むよ。 |
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「経理の岡という人は?」
大きな声ではなかったのに、柔らかな声はフロアに響いた。 総務部に入ったところにあるカウンタの向こうに現れた社員を、全員が見た。 注目を浴びたというのに、彼は全く驚きも動揺もしなかった。 スーツの胸元に下がる社員証を見なくても、誰だかわかった。 彼が知らない社員は大勢いるだろうが、彼を知らない社員はいないだろう。 海外事業部第二営業部課長、村瀬繕。 こんなに近くで見るのは初めてで、噂以上に格好良くて僕はドキドキした。 経理部の同僚たちの、羨ましそうな視線を受けながら近づいたのは、僕が岡だからだ。 「君か」 「はい」 何の用事か聞き返せず、ただ返事のみで終わったのは 確認して笑った村瀬に赤面しそうだったからだ。 必死で堪えると、短い返事になった。 そんな僕を気にするでもなく、村瀬は要件を言った。 「先週うちの部長の無茶な領収書を処理してくれただろう?」 「ああ」 僕は思い出して、村瀬が来た理由もわかった。 先週、彼のいう部長から回ってきた領収書は金額が高く、 普通に経費として処理するには難しいものだった。 ただ、入社してから総務の中にいる僕は、その回避方法をいくつか知っていた。 何度もあるようなら僕も受け入れはしないが、かの部長は初めてだった。 「悪かった。いつもならあんなものは出さないようにするんだが、 先週は俺もほかに解る奴も丁度出張でいなかったんだ」 営業部の接待費は様々だ。 時折高額にもなるが、彼らは経理に回る前に処理を知っている しかし稀に、金額の高いものが回されてくる。 彼ら曰く、出さないように出来なかったものだ。 村瀬は正直に謝りながら真剣で、領収書一枚を処理することが どれだけ大変なのか、経理の者の気持ちを知っているみたいだ。 他の部署の者にさえこうなのだから、彼の直属は、 彼の部下であることが嬉しくて堪らないだろう。 僕は焦って、迷って、声を潜めた。 「あの、大丈夫です。不都合なく処理出来ましたし、それに、先月の 専務の額に比べればどうってことなかったですよ」 カウンタに身を乗り出すように、内緒話をするように言ったのは、 彼は悪くないし、彼に謝られていることがひどく居心地悪かったからだ。 村瀬は一度瞬いて、それから笑った。 すぐ近くに座っていた女の子が真っ赤だ。 当然僕も、今度は自制が効かなかった。 こんなに格好良く笑う人を、僕は初めて見た。 「甘やかすなよ」 どういう意味だ、と聞き返す声が出なかった。 「お前みたいな優秀な奴がいると思うと、甘えてしまうだろ」 村瀬に甘えられる想像は全く出来なかったけれど、僕は緊張して何も言えなかった。 「何と読むんだ」 「え?」 村瀬の視線は僕の胸元に下りていた。 僕の社員証だ。 「あ、ヨシユキです」 岡与之幸。それが僕のフルネームだが、まず初対面で正確に呼ばれたことはない。 「与之幸」 「・・・・・ッ」 突然呼ばれて、息を飲んだ。 「助かった、ありがとう」 固まった僕を残したまま、彼は総務部を出て行った。 彼がいなくなった後で、僕が女性社員たちに質問攻めにされたのは言うまでもない。 ***** 旭陽くんの試験を応援しようキャンペーン中。 繕と春則で応援したいと思います。 余所見せず勉強するように(笑 あと、春則がボロボロになる話も思案中。 ちょっと長い・・・ような気がするから時間かかりそう。 それから拍手用の二人も思案中。 あーこんなこと考えてる場合じゃないよね。 うん。 勉強せな! でも試験より前日の女子会のほうが気になって仕方ない・・・ のは仕方ない。 |
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最近、事務所にカエルがいたりする。 ピッコピッコ飛んでどこかに行こうとしてる。 埃まみれの身体で。 あまりに哀れなので、捕まえて外の水道へと 放してやる。 ついでに絡まった埃なんかも取ってあげる。 事務員のEさんは、「よく触れるね」と言うが、 まぁカエルっつっても1センチから2センチほどのだ。 あんまり大きいのとか、色が茶色いとやーだけど、 普通のアマガエルなら・・・ まだ、なんとか。 これはあれだ。 恩返しを期待するってよりも、今までの非道を 許してほしいというかちょっとでも相殺されたいというか。 小さい頃は私はとってもガキ大将でしたので。 外で遊ぶことが遊びだと思ってたので。 女の子とままごととかしたことないので。 カエルの××に爆竹突っ込んで××させた・・・り なんてことは、田舎の子供ならよくある話だ。 話だよな? まぁそんなこともしてたり、大人になってからは 路上で屯う彼らをぶっちぶっちと・・・ もう右で避けても左で轢き、前で避けても後ろで・・・と なにゆえ彼らはタイヤのしたに入ろうとするのか。 ライトアップされた姿は結構見えるのですよ。 音も結構響くんですよ。 道いっぱいに広がってると、もう避けようもなく、 まっすぐ通過するしかないんですよ。 あの気持ちの悪さは解ってもらえるじゃろうか・・・ そんなこともあり、せめて小さな一匹でも逃がしてやりたいと 思うわけです。 たとえその子が、夜になって路上に出てこようとも! 話は前の日記に戻りますが、 「マークスの山」で、合田刑事の上川さんのうっときた姿。 義兄の石黒賢から書類の入った封筒を渡されて、 車から出ようとするとき、封筒を唇に咥えて・・・!! あの薄い唇が結構ドキドキします。 軽薄そうで好きだ。 でも合田刑事か義兄かどっちがて言われたら、義兄の 方が軽薄だ(秋野脳内活動では) あーときめく。 日曜日は旭陽くんを誘って映画に行きます。 大泉洋の探偵のやつです。 原作も気になってます。 だけどまぁ、映画を先に見てからにしよう・・・ |
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